2012年07月20日
レヴァイン/コンダクツ・ブラームス
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レヴァインのブラームスは、ドイツの伝統的な様式から脱却した新しい表現といえるが、半面表情がまだ熟していない感が強く、音楽が自然に流れないのが気になる。
第2番が最も優れており、レヴァインのオペラ指揮者としての才能が示され、この曲特有の明朗な旋律がしなやかに歌われている。
そこに新しいロマンティシズムの胎動を感じさせるのも興味深い。
第3番は劇性がやや表面的に把握されており、そのため両端楽章は味わいに乏しい。
第4番は情熱的な表現で音自体のリアルは迫力があり、若々しく活気に満ちあふれていて好感のもてる演奏だが、現在のレヴァインであれば、さらに豊かな内容をこの曲から引き出すに違いない。
「ドイツ・レクイエム」は優れている。
レヴァインは曲の本質をとらえ、全曲をよく見通してしっかりと構成している。
合唱、オーケストラの音色もふさわしく、ティンパニと金管の扱いが実に巧い。
シカゴ響もここでは達者さを表面に出すことなく、内面からレヴァインの表現を受け止めている。
バトルが素直で美しい歌唱を聴かせ、ハーゲゴードも透明な美声で端正に歌っている。
同じく1983年に録音されたピアノ協奏曲第1番は名手アックスとの演奏。
これも見事なオケのサウンドと息の合った完璧なソロが聴きものだ。
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