2012年02月21日
ライナー&ウィーン・フィルのブラームス:ハンガリー舞曲(抜粋)&ドヴォルザーク:スラヴ舞曲(抜粋)
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ライナーがその晩年にウィーン・フィルと録音した貴重なアルバム。
ブラームスの《ハンガリー舞曲》(8曲)とドヴォルザークの《スラヴ舞曲》(5曲)という、興味の持てる組みあわせ。
抜粋ながら、その演奏内容はいずれも充実したものばかりである。まずは、そのことを確認しておくことにしよう。
その演奏活動の後半生を主にアメリカのシカゴ交響楽団とともに過ごした指揮者ライナーだが、ヨーロッパに戻って指揮活動をしたことも幾度かあった。
本盤は、そのような折の貴重な記録である。
ここでのライナーは、オーケストラに君臨するという常日頃のスタイルは若干なりとも背景へ後退し、彼としては比較的珍しい多彩な表情、ゆとり、ふっくらとした肌ざわりなどが随所にあって、なかなかに興味深い。
ウィーン・フィルの懐の深さも少なからず影響を与えているのであろう。
もちろん、ライナーならではの卓越した構成力の良さ、ピン・ポイントで決まる表現力などは健在で、曲がもつローカル色の表出も隙がない。
演奏は《ハンガリー舞曲集》の方が良く、随所にライナー独特の強引さが目立つものの、ハンガリーの郷土色を強く前面に押し出していて聴かせる。
ライナーは、ハンガリー出身の指揮者らしく、どの曲もハンガリー的な色彩の濃い演奏だが、ことにそのリズムの切れ味の鋭さは抜群である。
《スラヴ舞曲集》の方は、ライナーとオーケストラの間に溝ができている感じで、ライナーの意図が十分に生かされていないのが残念だ。
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