2012年02月23日
シュヴァルツコップ&カラヤンのR.シュトラウス:4つの最後の歌
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R.シュトラウスの音楽が好きになったのは、《ばらの騎士》かこの《4つの最後の歌》ことがきっかけだ、というファンは少なくない。
しかもそのどちらもシュヴァルツコップの歌唱を通じてだ、というのが面白い。
当時のシュヴァルツコップは心技一体というか、テクニックだけでなく、内面も輝き渡っていて、まさにオーラを放射していた。
時代もよかった。希望あふれる時代だった。
誰もが《ばらの騎士》のような世界に浸れる時代が目の前に来ていると実感させられた。
その輝きは今日でも失われず、私たちの夢の原動力はここにあると思わせずにはおかない。
それは《4つの最後の歌》についても言える。
これは死を目前にした老年の諦念を歌い上げた音楽であるにもかかわらず、ある種の明るさが漂っている。
死は生と対極にあるのではない。
カフカは「生を十全に生きた者は死を恐れない」と言ったが、死は十全に生きた者の至る最後の成熟であり実りである。
シュトラウスはその意味を知っているだけでなく、その豊かな実りを絵画的で壮大な響きの饗宴として私たちに呈示し、真にこのような死を迎えたいを思わせる。
その意味に最も深く触れているのが、このシュヴァルツコップ&カラヤンの演奏だ。
死は希望と夢にあふれ、それはこんなに豊かで、心ときめくものなのかと感動させられる。
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