2012年02月26日

ヨーゼフ・シゲティとは


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



ヴァイオリニストにとって、シゲティは神様のような存在らしい。

ハイフェッツも神格化されているが、彼の場合は、人間業を超えたテクニックの冴えにおいてであり、シゲティの場合は精神的な芸術性においてである。

世界的なヴァイオリニストのなかで、シゲティほど下手な人はいない。もう、下手くそ、といってもよいほどだ。

運弓に無理があるのか、音がかすれたり、フレーズがぎくしゃくしたり、というのは年中で、いま彼がデビューしても問題にされないだろう。アマチュアでさえ、もっとうまい人がいるからだ。

にもかかわらず、シゲティは神格化された存在である。それは彼の技術がいかに劣悪でも、その表現力というか、音楽自体の精神的な高さに多くの人が打たれたからであろう。

シゲティは決してムード的な小品は弾かなかった。またパガニーニのような技巧曲も弾かなかった。いや、弾けなかった、というほうが当たっているのかもしれないが、彼の食指をそそらなかったのは事実である。

バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、バルトーク、プロコフィエフなどがシゲティのレパートリーであった。

モーツァルトなど、フニャフニャするばかりで少しも面白くないが、その中から彼は必死に内容を抉り出そうとしていたのである。

このヴァンガード・コレクションには、そういったシゲティの神髄が刻み込まれている。

技術は衰え、音が終始ゆれているので、痛々しいほどだが、それを超えて迫ってくるものがある。

純音楽としての外面的な美しさに欠けるため、かえって深い内容表現が痛切に伝わってくるのである。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 20:20コメント(0)トラックバック(0)クラシック音楽用語解説  

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ