2012年03月03日
アルゲリッチ(P)、クレーメル(Vn)、バシュメット(Va)、マイスキー(Vc)のブラームス:ピアノ四重奏曲第1番&シューマン:幻想小曲集
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ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、これら器楽奏者の全世界で頂点に立つ4人が一堂に会した、超豪華アンサンブルによる話題作。
2001年ヴェルヴィエ音楽祭(スイス)でのセンセーショナルな成功を受けて生まれたアルバム。
この時の演奏は「記録に残すべきだと感じた」とマイスキー自身が後にふり返るほどの出来映えであったという。
その後スタジオ録音された当盤からも、このことは容易に想像される。
ブラームスは、はっとするようなニュアンスでアルゲリッチが奏でるテーマから演奏に引き込まれる。
ダイナミックは蚊の羽音のようなピアニッシモから大山を動かすフォルティッシモまで幅広く、表現も実に多彩。
緩徐楽章など別世界に連れ去られるような感があるが、これも先行楽章の緊迫感があってのこと。
終楽章は踊り狂うようなリズムで熱狂的に締めくくられる。
現代が誇るトップ・アーティスト4人が純粋に音楽的会話を楽しみながらも、クライマックスで聴かせる極限までの技巧を駆使した表現の深さと激しさは「これこそ室内楽を聴く醍醐味!」と実感させる素晴らしいものである。
解説書もプロデューサーによる録音エピソードに始まり、碩学タリー・ポッターの楽曲解説、濱田滋郎氏のこなれた訳と貴重な「補記」、4人の人間関係を象徴するような集合写真(クレーメルとマイスキーの間をアルゲリッチが取り持つ)と充実。
いつまでもこの体裁で発売され続けることを願いたい。
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