2012年03月05日
マルタ・アルゲリッチ/チャイコフスキー&シューマン:ピアノ協奏曲(旧盤)
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アルゲリッチの2曲のピアノ協奏曲の旧盤の方を新たにカップリングしたアルバム。
目の覚めるようなピアニズム、作品の核心を鋭く抉る洞察力、そして奔放なまでの才気。
輝かしく強靭なタッチと情熱的な演奏で、聴く者に圧倒的な説得力をもって迫る、デュトワがバックを務めたチャイコフスキー。
幻想味に溢れたロマン的情緒豊かな香りが横溢する、ロストロポーヴィチが指揮したシューマン。
いずれも後年の録音に比べて未だもって色褪せない名演だ。
性差にこだわるようなことはしたくないけれど、ごく一般的にいって、チャイコフスキーの《ピアノ協奏曲第1番》のような曲は、それほど女性奏者は好んでチャレンジし難いですよね。
チャレンジするのも難しいけれど、そこから多大な成果をあげるのはもっと難しい。
だが、アルゲリッチというピアニストは別格。
彼女は(ディスク上で)しばしばこの協奏曲をとり上げ、彼女にしか出来ないような大きな結実を得ている。
それはデュトワと共演したアルゲリッチ最初の当録音でも例外ではない。
この協奏曲が要求する並々ならぬ力業、スケールの大きな発想、繊細な要素から華々しい要素までのレンジの広さなど、どの点をとりあげても彼女のピアノは充分な対応をしている。
アルゲリッチの個性と言う意味では後の同曲(チャイコフスキー)録音と比較してやや薄めだが、ファーストチョイスとしてはこの盤が最高だろう。
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