2012年03月04日

インマゼール&アニマ・エテルナのシューベルト:交響曲全集


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シューベルト・イヤー(1997年)に鋭意録音された素晴らしい全集。

同じコンビは以前にも初期ロマン派ならではの色香で一杯の第5番で魅了してくれたのだったが、新しいこの録音では演奏ピッチも変更し(ということは管楽器はすべて、以前とは別の楽器に持ち替えて)、新しい校訂の楽譜を用いて、よりシューベルトの核心に迫る演奏を実現した。

シューベルトの手書きスコアなどを、じっくり読み込んだ成果がここにある。

解説書にインマゼール自身が『素顔のシューベルト』と題して、この作曲家の交響曲を解釈する上でのあらゆる問題を考察した文章を執筆しているが、必要とされる詳細をすべて備えた上で、誰にも真似できない豊かなファンタジーと楽団全体の素晴らしく積極的な意欲が結んで、これは胸がドキドキする名演奏だ。

インマゼールは、まるで全身の細胞が踊っているのではないかと思わせる卓越したリズム感でもって、きわめて自由で、陰影に富んだシューベルトを作り上げている。

かといって、その自由は気まぐれではなく、アーティキュレーションは常に考え抜かれ、造型感覚にも秀でている。

ここまでやりたいことをやり尽くした演奏も稀であり、絶賛に値しよう。

インマゼールがひとたびタクトを握ると、千変万化の魔法のダンスで人々を虜にする。

しかし、それは奇跡でも何でもない。インマゼールはいつもシューベルトと対話しているのだ。

滑らかに音符の並んだ自筆稿を眺めながら、そのスラーの意味を、適切なテンポを教えられているのだ。

こうして、メンデルスゾーンやブラームスの色に染められた、シューベルトの交響曲が、本来の溌剌とした姿を取り戻した。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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