2012年03月09日

ミルシテインのバッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ (新盤)


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ロシア出身の名ヴァイオリニスト、ミルシテイン2度目の『無伴奏』全曲録音。

この曲の演奏では、数多くのすぐれた録音の中でも、ミルシテインの新盤があらゆる面で傑出している。

20世紀に活躍したヴァイオリニストの中でも指折りのテクニシャンとして知られたミルシテインだが、ここでは端正な表現からにじみ出る清新な詩情、あくまで落ち着いた身振りの中にも感じられる厳しく気高い姿勢など、この作品が求める美と精神性をもっともバランス良く実現、名盤中の名盤として高い評価を受けている。

何よりも手アカのついた精神性とは無縁の、それでいてネオロマン風の外面的な美しさとも質の違う、活々とした生命感あふれる音楽の流れが心地よい。

内包した精神のエネルギーの大きさを感じさせる正確でアグレッシヴなリズム、オルガンを思わせるポリフォニックな響きの美しさ、完璧なアーティキュレーション、磨きぬかれたフレージング、そしてそれらのすべてを統一する強靭な形式感。

70歳になろうというヴィルトゥオーゾの到達した音楽世界の豊かさには驚くばかりだ。

技巧的にもまったく衰えを感じさせぬばかりか、音も表現も旧盤に比べて、いちだんと深みを増している。

洗練されたすばらしい技巧により、各舞曲の性格やバッハの対位法を明らかにするなど、長年、真摯に音楽に取り組み円熟期を迎えた名手ならではの至芸と言うにふさわしい格調高い名演である。

美しく張りつめた緊張感にとんだ表現と気品高く澄んだ表現、そして衰えぬ技巧と透明でデリケートなニュアンスをたたえた音色など、バッハの音楽の偉大さとミルシテインが到達した高い境地が見事にひとつになっている。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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