2012年03月07日
ムター&カラヤンのモーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3&5番
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カラヤン初のモーツァルトのヴァイオリン協奏曲。
アンネ=ゾフィー・ムターは、1978年2月にカラヤンの指揮でベルリン・フィルの定期演奏会に出演し、モーツァルトの協奏曲を演奏したが、この録音はそれと同じ時期に行われた、ムターのレコードへのデビュー盤である。
この時、まだ14歳の少女であったが、ムターはなかなかよく弾いており、その年齢とは思えない見事な演奏といえる。
充分に響き切った音質ばかりではなく、音楽自体が実にのびのびとしていて内的な大きさを感じさせる。
変にこぢんまりとまとまったりはせずに、内面から流れ出る音楽を実に素直に全面に押し出している。
だからとてもナイーヴで、新鮮に感じられ、聴いていて快い。
ちょっと杓子定規の弾き方をした箇所があるにもかかわらず、音を作っていく作業は徹底している。
それに、この演奏の、背筋をピンと伸ばしての歌は本当に魅力的だ。
特に両曲の緩徐楽章では表現力が深く、美しい音色で表情豊かに弾きあげている。
ムターの豊かな天分が感じられる録音で、いまでもムターの最もよい演奏のひとつだと思っている。
カラヤンも実に深沈たるバックをつけて、ベルリン・フィルも絶妙な演奏を行っている。
なお、この時には1755年製のガリアーノを使用している。
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