2012年03月26日

ワルターのシューベルト:交響曲第9番「ザ・グレイト」


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《ザ・グレイト》はむせるような濃厚なロマンをたたえた秀演。

ワルターの演奏は、次から次へとあらわれる美麗な旋律を、ソフトなタッチで、きめこまやかに、上品にうたわせているところが魅力で、この曲をこれほど見事に彫琢した演奏というのも珍しい。

一句一音に至るまで感情が込められ、テンポが楽想の変転に応じて自在に動くが、そこに不自然な感じがないのは、もはや絶妙の芸としかいいようがない。

そのニュアンスはデリケートであたたかく、しかも雄渾な音楽が目覚ましく展開される。

ワルターの類稀な才能をいやというほど見せつけてくれる名演である。

彼はシューベルトが書いた音符の意味をすべて知りつくしているが、その大切な音を純音楽的な美しさと香りを伴って生かし抜くところが凄いのだ。

第1楽章もスケルツォも、曲想に応してテンポを細かく変化させるが、ほんのわずかな不自然さも感じさせることはなく、常に極上のアンサンブルを保ち続ける。

第2楽章にはワルター晩年の諦観さえ聴こえてくる。

後半の2つの楽想は強靭な力と抒情が一体になった表現で、フィナーレの雄大な風格は比較するものがない。

フィナーレのスケールの大きい意志的な迫力も見事だが、響きには高雅な温かみと透明感を失うことがない。

インマゼールとは正反対の、昔ながらのシューベルトを最高に深化させた演奏といえよう。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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