2012年03月11日

ワルター&ウィーン・フィル: 田園 レオノーレ第3番、アイネ・クライネ・ナハトムジーク


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ワルターの天性が何の無理もなく、自然に花咲いている点で、ウィーン・フィルとの《田園》は《未完成》などと共に彼の最高傑作の1つとなっている。

ベートーヴェンは《田園》を「描写ではなく、感情の表れ」と述べたそうだが、確かに自然に寄せる彼の感情を最も素直に反映した作品である。

このような性格を最も強く感じさせるのがワルター&ウィーン・フィルの録音で、彼の暖かい人間性がベートーヴェンの感情と結びついて、調和のとれた美しい演奏が聴かれる。

ワルターのベートーヴェン解釈は時として抒情的に傾くこともあるが、この曲ではそれが清々しいロマンティシズムを生み出している。

これは、彼が第2次世界大戦前にウィーンで行なった録音の1つだが、オーケストラの音色、響き、そして表現力には、戦後の2つの録音では味わえない豊かなニュアンスがある。

《レオノーレ》序曲第3番は、ワルターの有する種々の要素が絡み合って独特の魅力を形作った演奏である。

ワルターの地であるモーツァルト式のリズムやハーモニーが無意識のうちに顔を出して、ベートーヴェンとしては厚みに欠け、洗練され過ぎた響きになっていることも事実だが、これはワルター&ウィーン・フィルならではのユニークな《レオノーレ》といえるだろう。

《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》は、ワルターが録音したあらゆるモーツァルトの最高傑作の1つ。

これほどまでに美しいと、もはや批評する気も起こらない。ただただ陶酔するのみである。

優美、典雅、上品、ロマンティックな情感など、何万言を費やそうとも、この録音の美しさのいかほども言いつくせはしないだろう。

最高級の名品であり、これ1曲だけでワルターの名前は不滅である。  

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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