2012年04月09日
フルトヴェングラー&コンセルトヘボウのベートーヴェン:交響曲第1番/ブラームス:交響曲第1番
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1950年7月13日、アムステルダム、コンセルトヘボウでのライヴ録音。
オランダ音楽祭に招かれた際の演奏を録音したもので、フルトヴェングラーにとって戦後唯一となったコンセルトヘボウとの演奏会録音。
両曲共に何回かCD化されていたが、現在は入手が困難な状態だった。
フルトヴェングラーはブラームスを好んで取り上げており、交響曲、協奏曲、序曲、ドイツ・レクイエムなどが演奏会での主プログラムなのはご存知の通り。
中でも交響曲第1番は、今まで発売された音源も13種類に及ぶほど盛んに演奏していた十八番中の十八番。
前述したように、1951年のNDRとのものと1952年のHMV録音(VPO)は決定盤と評されている。
今回のコンセルトヘボウ管とのものは隠れた名演として知られ、当時から一流と言われていたオーケストラだけに巨匠の意図を完全に汲んでおり、自由自在に作り上げる音楽は流石。
ベートーヴェンは、録音からも編成が小さいことが伺えるが、スピード感ある動きや明るい弦の音色、木管の歌うような動きが印象的。
ブラームスは逆に、全体的には重い雰囲気で進められながらも野暮ったい感じではなく、要所要所で聞かせどころ、締めどころを心得ており、やはり十八番というしかない出来栄えで、上記2種の録音と比べても遜色のない名演である。
特にこのブラームスは演奏自体には推進力と切迫感があり、終楽章など聴き応えがある。
録音は元々貧弱で音の悪い音源であり、サーフェイス・ノイズがかなり耳に障る。
但し、ノイズを抑えるために高音を削ったりはしていないので、自然で伸びやかに聴こえる所は好感が持てる。
事実これほど演奏自体が良いという事も、この盤で改めて確認出来た事である。
少しでも音質の良い記録を残していくという意義はあるだろう。
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