2012年05月06日

フルトヴェングラーのワーグナー:管弦楽作品集(1952年イタリア放送の録音)


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フルトヴェングラーの晩年、1952年イタリアでの録音で、トリノとローマの、いずれもRAI所属のオーケストラを振っている。

一連の録音でも、評判の高かったワーグナーの管弦楽作品は、さすがに充実した演奏で、新リマスターで、音の鮮度が上がっている。

いずれもライヴだけあって、フルトヴェングラーが感興の趣くままに精神を高揚させながら、オーケストラを意のままに動かし、大変熱っぽい音楽をつくりあげている。

《さまよえるオランダ人》序曲は速い部分はより速く、遅い部分はより遅いフルトヴェングラー流の演奏で、かなり熱狂的であり、緊迫感にもあふれている。

《ジークフリート牧歌》は幸福感に満ちた名演で、ウィーン盤よりはるかに音は鈍いが、演奏はこのほうが魅力的だ。

冒頭の温かい情感と人間味にあふれた弦のひびきやハーモニーは、誰にも真似のできないフルトヴェングラー・トーンで、まるで聴く者の心に寄り添ってくるようだ。

全体にむせかえるような歌に満ちた豊かさがたまらない。

盛り上がりのアッチェレランドもウィーン盤ほど夢中になりすぎず、コーダは繊細さの中に情愛がこもっている。

《神々の黄昏》〜「ジークフリートのラインへの旅/ジークフリートの葬送行進曲」は、この巨匠の体質が強く滲み出た感動的な名演だし、《トリスタンとイゾルデ》〜「前奏曲と愛の死」の官能美にあふれた表現にも心打たれる。

それにしてもトリノとローマの放送オケにフルトヴェングラーは何と心のこもった音を出させ、心のこもった音楽を奏でさせることだろうか。

フルトヴェングラーの偉大な芸術を知るうえで貴重なディスクである。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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