2012年06月25日

フルトヴェングラー&ベルリン・フィルのシューマン:交響曲第4番/「マンフレッド」序曲/ハイドン:交響曲第88番「V字」


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シューマンの「第4」の冒頭から重厚かつ引き締まった響きは、もはや今日の演奏では聴かれなくなった類のもの。

きわめて大掛かりな表現による序奏は、その次に来る主部への期待をいやがうえにも高める。

そして、テンポを速めて堂々とした主部へとなだれ込む。

その壮大さは比類なく、しかも隅々まで細やかな情感に満ち溢れている。

緩徐楽章もきわめて味わい深く、巨人の歩みのようなスケルツォへと経て、嵐のようなフィナーレへと至る。

これほど雄大なシューマンは他に例がないだろう。

淡いロマンに彩られたシューマン像に親しんだ今日では、まるで別の作品を聴くような重厚な幻想性がユニークで、高度に音楽的な演奏だ。

その説得力はきわめて大きく、往年の大巨匠ならではの演奏だ。

「マンフレッド」序曲も演奏は唖然とするほどすばらしい名演。

オーケストラの響きが満ち溢れるようであり、すみずみにまでフルトヴェングラーの血が通っている。

感情の波が大きく拡がってゆき、何よりも歌い方の豊かさにまいってしまう。

その意志的な強さと音楽の自在さは例えようもなく、これこそ創造的な名人芸である。

ハイドンの「V字」はきわめて彫りが深く、陰影が濃く、北ドイツ風のハイドンであるが実に味わい深い。

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classicalmusic at 23:57コメント(2)シューマン | フルトヴェングラー 

コメント一覧

1. Posted by 小島晶二   2022年02月24日 09:14
5 このディスクはLP期に私も所有していました。ザ∙グレートと並ぶ同コンビによる最高峰のスタジオ録音と言って良いでしょう。とりわけシューマン4番はロマンチシズムの極致とでも言うべき情熱的な演奏,第2楽章のヴァイオリンソロの秀麗な美しさには溜息が出ます。徳岡直樹氏が本盤は暗くて重く何処が良いのか分からないと珍しくフルトヴェングラーの本演奏を貶していたのには驚きました (Youtube 追跡61参照)。彼は本盤よりむしろ53年のルツェルンライヴ盤を評価していました。尚,フルトヴェングラーと親交のあった近衛秀麿とチェリビダッケはともにフルトヴェングラーの最高の演奏としてシューマン4番を挙げたそうです。マンフレッド序曲もドラマティックな秀演ですが,こちらにはサヴァリッシュ,バーンスタイン,ジュリーニらのステレオ名演が有るので,やや遜色感は免れません。 
2. Posted by 和田   2022年02月24日 10:13
シューマンの交響曲第4番と「マンフレッド」序曲は、今もそれぞれの楽曲の演奏史上最高の玉座に君臨する至高の超名演と高く評価します。フルトヴェングラーが亡くなる1年半前、1953年5月のスタジオ録音によるシューマンの交響曲第4番は、フルトヴェングラーの最も優れたレコーディングとして知られるものです。フルトヴェングラーは同曲を、悠揚迫らぬインテンポで荘重に曲想を進めていきます。シューマンの絶望感に苛まれた心の病巣に鋭く切り込んで行くような深沈とした彫りの深さにも際立ったものがあります。演奏全体の造型はきわめて堅固ではありますが、峻厳さを感じさせることはいささかもなく、演奏全体が濃厚なロマンティシズムに満ち溢れているのが素晴らしいです。晩年のスタジオ録音でありながら、ライヴ録音に優るとも劣らぬ鬼気迫る熱演が繰り広げられていると同時に、音楽の流れが自然であり、また細部の処理も入念で、全体として完成度が極めて高いです。歌に満ちたフレーズ、オーケストラの充実した響き、楽器間の絶妙な音量バランス、音楽に寄り添ったテンポのうねりなど、本当に見事です。また、通常、フルトヴェングラーの演奏では、「フルトヴェングラーを聴く」という意味合いが強くなりますが、この演奏では、シューマンの楽曲自体の素晴らしさを堪能することができるという点でも、楽曲の魅力を最大限に引き出した演奏だと思います。「マンフレッド」序曲も、フルトヴェングラーならではの濃厚で奥行きの深さと実演ならではのドラマティックな圧倒的生命力を感じさせる至高の超名演であり、ウィーン・フィルを指揮した名演(1951年)よりも更に上位に置きたいと考えます。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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