2012年05月20日

フルトヴェングラーのブラームス:交響曲第1番(1947年スタジオ録音)/ハンガリー舞曲第1番&第10番(1930年スタジオ録音)


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「ブラ1」はフルトヴェングラーの唯一のスタジオ録音で、個性的な輝きを強く出した演奏である。

フルトヴェングラーの雄大な構想をもった表現もさることながら、ウィーン・フィルの優美で柔らかく感情をゆさぶるような共感をもった演奏法が胸を打つ。

重量感のある、まことに雄渾なブラームスだ。

第1楽章のスケールは極大であり、魂が灼熱しており、うねるようなテンポの動きを伴って、どこから見てもフルトヴェングラー的な表現で、強靭な低弦も特筆すべきである。

第2楽章も崩れる寸前の雰囲気がむせるようで、再現部冒頭あたりはフルトヴェングラーならではの運び具合であるし、第3楽章の不健康な味わい、特に手探りで進むような再現部の初めはすばらしさのかぎりだ。

しかし終楽章は音量に乏しく、そのため悲劇的な起伏がやや平板に感じられる。

もちろん録音の貧しいせいも多分にあるのだろうが、表現自体、彼ならばもっともっとできるはずである。

ハンガリー舞曲第1番はこの時代のフルトヴェングラーらしく、基本的なテンポが速くて、いかにも若々しい表現だ。

しかし、もちろんそれのみにとどまらず、彼独特の気迫と優しさが巧みに交代するわけだが、これがほとんど即興的に行われるのである。

興奮してくると、ぐんぐん加速をかけ、反対に大きな呼吸でテンポが落ちる。

落ち着いた気分で楽しめる演奏ではないが、奔放な情熱が忘れ難い。

ハンガリー舞曲第10番は第1番以上にすばらしい名演だ。

この曲をこれほど遅いテンポで開始した指揮者は他に決していないだろう。

ワルターに比べると倍も遅いかと思われ、別の曲のように感じられる。

渋い、深沈たる趣は何ともいえず、沈み込んでゆくような寂しさは天下一品である。

テンポの動きははなはだ多く、まことに名人芸だが、オーケストラの響きはすっきりして見通しがたいへん良い。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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