2012年05月26日

フルトヴェングラーの悲劇


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1945年5月7日、ナチス・ドイツは崩壊し、46年、フルトヴェングラーはナチスに協力した罪で国民裁判の法廷に立たされた。

純粋な芸術家である彼にとって、この間の精神的苦痛はいかばかりであったろう。

初め周囲の証言は彼に不利であったが、次第にその正しさが立証され、彼を尊敬するメニューインなどの力もあって無罪が宣せられたのである。

ここに残念なことが一つある。

それは戦後初めてシカゴ交響楽団が彼をアメリカに招こうと試みた時、トスカニーニを始めとして、ホロヴィッツ、ルービンシュタイン、ブライロフスキー、ハイフェッツ、ミルシテイン、ピアティゴルスキーなどの大音楽家がこぞって反対したことである。

すでに裁判でナチスに反対こそすれ、協力した罪はないということになっていたフルトヴェングラーに対するこの仕打ちは、芸術家としてはなはだ心の狭いことと言わねばならない。

彼らの潔癖さもわからぬではない。

しかしナチスとフルトヴェングラーの音楽に何の関係があるというのだろう。

それではフルトヴェングラーの言う通り「ドイツが共産主義になれば自分も共産主義となり、デモクラシーの下では民主主義者となってしまうのか」ということになる。

フルトヴェングラーへのアメリカの招請に対して、一言も反対しなかったたった一人の愛の音楽家ブルーノ・ワルターと、積極的に彼を迎えるべく努力した正義派のメニューインに、トスカニーニやホロヴィッツを始めとする反対者たちには見られない温かい人間味を発見するのである。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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