2012年05月31日

フラグスタート&フルトヴェングラーのR.シュトラウス:4つの最後の歌/ワーグナー作品集


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1950年5月22日 ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールに於けるライヴ録音。

これまで世界初演のドレス・リハーサルを収録したとされていた『4つの最後の歌』は、解説書によると本番の演奏を収録したものということである。

これまでにリリースされていたCDはかなりひどい音質であったが、TESTAMENT盤はギリギリ観賞に耐えうる音質になっている。

とはいえ、痛んだアセテート盤からの復刻ということで、あまり聴きやすいものではないが、8ヶ月前に亡くなった作曲者を悼んで感動的な「眠りにつくときに」から開始されたこの日の特別な公演をこうして少しでも良好な音で聴けるのはファンにはとてもありがたいことだ。

それにしてもこの歌曲『4つの最後の歌』の美しい事…。

この世界初演の8か月前に亡くなったシュトラウスの人生の幕引きにふさわしい白鳥の歌だ。

シュトラウス自らが要請したフラグスタートも、この音質では全貌を窺い知れないが、名唱であることは疑いもない。 

しかし、このアルバムの目玉は何と言っても初登場となるワーグナーの3曲であろう。

ワーグナーはノイズもほとんど気にならないほど音質もマシになる。

演奏は、フルトヴェングラーならではの劇的な高揚と沈潜をみせる素晴らしいもので、2ヶ月前にスカラ座で『指環』を共に上演したフラグスタートとのコンビも絶好調。

ワーグナー歌手としての全盛期を思わせるフラグスタートの圧倒的な歌唱、そして巨匠の緊迫感と雄大なスケールを兼ね備えた指揮は聴き手を震撼させるに充分なものがある。

息の長いオーケストラ・ドライヴと迫力あるティンパニ、デニス・ブレインのホルンなど聴きどころもたくさんある。

『トリスタン』の「前奏曲」はゆったりとしたテンポで陰影の深い演奏で、「愛の死」のフラグスタートは情感たっぷりと感動的に歌い上げ、フルトヴェングラーの伴奏も絶妙だ。

「夜明けとジークフリードラインの旅」は弦楽の響きが美しくティンパニの力強さが尋常ではない。

「自己犠牲」は、ドラマティックな展開を経て感動的に幕を閉じる。

フルトヴェングラー・ファンなら見逃せないアルバムの登場といえるだろう。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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