2012年06月02日

ルフェビュール&フルトヴェングラーのピアノ協奏曲第20番(K466)


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フルトヴェングラーの死の年(1954年)、ベルリン・フィルとの最後の演奏旅行中、ルガーノのテアトロ・アポロにおける実演を録音したものだが、彼のすべてのディスクの中でも特別の意義を持つ、屈指の名盤といえよう。

フルトヴェングラーはモーツァルトにあまり深い愛着を持っていなかったらしいが、彼はやはり天才であった。

死の6ヶ月前に至って、ついにモーツァルトを自分のものとしてしまったのである。

数あるこの曲のディスクの中でもフルトヴェングラー盤だけは別世界なのである。

"救いようもない慟哭"といったらよいのだろうか、他の演奏ではそこここに感じられる"モーツァルトの愉悦"がまるでない。

しかし、音楽として結晶化され尽くしているせいか、少しも嫌ではなく、演奏者とともに嘆きつつ、モーツァルトの本質(人生の本質)を垣間見る想いだったのである。

イヴォンヌ・ルフェビュールは1904年生まれのフランスの女流で、日本ではまったく知られていないが、さすがにフルトヴェングラーが選んだだけあって、見事なモーツァルトを聴かせてくれる。

デモーニッシュな大きさには欠けるが、巨匠の造型の中にぴったり入り込み、指揮者との魂のふれ合いが至上の芸術的感興に聴く者を誘うのだ。

やや冷たい、小味な音は澄みきってモーツァルトの心を伝え、多用されるルバートも決してべたつきはしない。

そして時には劇的なフォルテも見せるのである。

第2楽章の中間部やフィナーレあたり、女流らしい弱さがあるが、その代わり感じきったピアニッシモの美しさは絶品というべく、フルトヴェングラーとともに、肺腑を抉るような哀しさが、しかも超俗の雰囲気を湛えて、比類もない高みに到達している。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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