2012年06月14日

シューリヒトのブラームス:ドイツ・レクィエム


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1955年2月10日 パリでのモノラル(ライヴ)録音。

シューリヒトはブラームスを得意としており、交響曲をはじめドイツ・レクイエムなども数多く演奏・録音しているが、とりわけドイツ・レクイエムについては、北ドイツ放送交響楽団との演奏(1955年)、シュトゥットガルト放送交響楽団との演奏(1959年)、そして、本演奏と同一のフランス国立放送管弦楽団との演奏(1955年)がいずれも劣悪なモノラル録音であり、鑑賞に耐え得るものがなかった。

とりわけ、本盤に収められた演奏については数年前にArchipelレーベルから既に発売されてはいるが、オリジナル・マスターを使用したものではなかったこともあって、前述のようにとても満足できる音質とは言い難いものであった。

ところが本盤は、史上初めてオリジナル・マスターを使用したことによって、従来盤とは次元の異なる見違えるような良好な音質(と言っても最新録音とは到底比較にならないが)に生まれ変わったところであり、これによって、これまで曖昧模糊としてよく聴き取れなかったシューリヒトの解釈を明瞭に味わうことができるようになった意義は極めて大きいものと言わざるを得ない。

そして演奏も素晴らしく、おそらくは数あるシューリヒトによるドイツ・レクイエムの中でも随一の名演と言っても過言ではあるまい。

同曲はレクイエムでもあり、今般、同時に発売された交響曲第1番や第4番とは異なり、基本的には荘重なイン・テンポを基調としてはいるが、演奏の随所に漲っている気迫と力強い生命力は、切れば血が出てくるような熱い情熱に裏打ちされている。

静謐さを基調とする同曲ではあるが、第2楽章の中間部など劇的な箇所も散見されるところであり、ここぞという時の強靭さには渾身の迫力が漲っている。

こうしたシューリヒトの熱き情熱を抱いた渾身の指揮の下、フランス国立放送合唱団やフランス国立放送管弦楽団も最高のパフォーマンスを発揮していると評価したい。

既発CDではよく聴きとることができなかった当該合唱団による渾身の合唱も、本CDでは明瞭に聴き取ることができるのも見事である。

また、ソプラノのエルフリーデ・トレッチェルやバスのハインツ・レーフスも、素晴らしい名唱を披露している。

録音は1955年のライヴ録音でありモノラルではあるが、前述のようにオリジナル・マスターからの初CD化であり、既発CDとは次元の異なる聴きやすい音質に仕上がっている。

シューリヒトによる至高の名演をこのような比較的良好な音質で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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