2012年06月16日

シューリヒト&シュトゥットガルト放送響のマーラー:交響曲第3番


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このような崇高にして感動的なマーラーの「第3」を前にしては、ただただ首を垂れるのみである。

シューリヒトは、特に晩年、ブルックナーにおいて神がかり的な名演を遺したせいか、ブルックナー指揮者のイメージがどうしても強いが、ライナー・ノーツなどを読むと、実は、マーラーをも得意とした指揮者であったとのことである。

本盤は、1960年の録音であるが、この時代には、マーラー指揮者として名を馳せたバーンスタインやショルティの全集なども完成しておらず、20世紀後半に訪れるマーラー・ブームなど予測できなかった時期である。

マーラー直系の弟子であるワルターやクレンペラーの演奏が幅を利かせた時代である。

このような時期に、メンゲルベルクは別格として、独墺系の指揮者がほとんど見向きもしなかったマーラーに果敢に挑戦したシューリヒトのマーラーへの深い愛着と、来るべき時代への先見性を高く評価するべきであろう。

この「第3」は、何とロマンティックな演奏だろう! このような「第3」は初めて耳にするが、ブルックナーやベートーヴェンの演奏とも相通ずるものが感じられ、これこそまさにシューリヒトの至芸であろう。

どの楽章も聴きどころ満載であるが、特に、第6楽章の美しさは出色で、終結部の壮麗な盛り上がりは実に感動的だ。

こういうところを聴くにつけ、シューリヒトがいかにマーラーを愛し、深く理解していたのかがわかる。

マーラーを聴き込み、シューリヒトの他の演奏を聴き込んでからなら、大きな感動を味わえるのではなかろうか。

歌曲集『さすらう若人の歌』も名演であり、録音も、1960年のライヴ録音としては、かなり高いレベルにあると言える。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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