2012年07月31日

ヴァーレク&チェコ・フィルのスーク:交響詩「プラーガ」 /ヤナーチェク:シンフォニエッタ&タラス・ブーリバ


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チェコの音楽の魅力を存分に味わうことができる名演だ。

楽曲の魅力、演奏の見事さ、そしてSACDによる高音質録音という3拍子揃ったCDも珍しく、このような名演が12年もの間、お蔵入りであったことが実に不思議なくらいである。

まさにチェコ・フィルにしかできないご当地演奏で、当時(05/1997)のチェコ・フィルの音(金管や木管、弦の独特な音の美しさは他では聴けないもの)に浸ることができる。

スークの交響詩「プラーガ」は、ドヴォルザークやスメタナの楽曲でも有名ないわゆるフス教徒の旋律を巧みに交えた親しみやすく、わかりやすい音楽であるが、ヴァーレク&チェコ・フィルは、実に明朗で、なおかつ郷愁溢れる美しい演奏を行っている。

繊細な弦やフルート・ソロが光り、トランペットの音の伸びはさすがであり、金管によるフス教徒のコラールの昂揚感も気持ちがいい。

とても親しみやすい曲なので、演奏会でももっと採り上げられるといいと思う。

また、ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」も、豊潤なチェコ・フィルのブラスセクション(大音量でも音がマイルドで全くキンキンしていない)をベースとしつつ、ここぞという時の迫力(金管のアンサンブルが凄まじい)にも、そして繊細な美しさにもいささかの不足もない。

ティンパニは制御気味で、人によっては「ぬるい」という向きもあろうが、それでも演奏スケールは大きいし、これはこれでとても良いと思う。

「タラス・ブーリバ」はこのCDの中でもずば抜けて素晴らしい。

冒頭から、イングリッシュホルン、ヴァイオリン・ソロ、そしてオルガンの深い響きにウットリしてしまう。

特にオルガンの絡み方が見事であり、ヤナーチェクの音楽の魅力を存分に満喫させてくれる。

ヴァーレクの指揮は奇を衒わずとても真摯で、個人的にはテンポの落とし方など所々でアンチェルの演奏を彷彿させた。

録音の優秀さも含めてこの曲のベスト盤となりうる演奏だ。

SACDによる高音質録音も見事であり、エクストンとしても最高の部類の出来と言ってもいいのではなかろうか。

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classicalmusic at 21:36コメント(2)ヤナーチェク  

コメント一覧

1. Posted by 小島晶二   2022年04月07日 07:52
5 かなりマイナーな作品群のCDですね。確かに本盤は1997年の録音ですが,2009年末に発売され,レコ芸誌でも特選盤として推薦されました。3曲とも金管が活躍しますが,それが実に壮麗に演奏されています。アルブレヒトの代役で出発したヴァーレクの秀演で,音質も良好ですね。
2. Posted by 和田   2022年04月07日 08:09
参りました。本盤はいくらなんでもご存じないだろうと不意打ちをしたつもりが、見事にかわされてしまいました(笑)。ちなみにヤナーチェクの2曲はレーグナーが彼の長所が万全に発揮された見事な演奏で好きです。ことに遅めのテンポで丹念に練り上げながら、作品の持ち味を十全に表出した「タラス・ブーリバ」が大変充実した立派な演奏で、ヤナーチェク固有のオーケストレーションを鮮やかに再現する卓抜な手腕はレーグナーならでは。「シンフォニエッタ」はやや重厚にすぎますが、レーグナーの高度な職人技がしっかりと息づいており、骨格のがっしりとしたコクのある表現には強く惹かれます。ファンファーレ型のオケ・ドライブに酔い痴れるだけの演奏が大半のなかで、ほぼ1人レーグナーだけが作品の振幅の大きさと精妙な構造を明らかにしています。その1つが絶対に絶叫しない、一見静かな佇まいです。どの楽章においても、その美点が活きていますが、とくに終楽章の見事なまでの音色変化と重層的な響きは天才的!何度聴いても飽きないほどの美しく力強い音楽です。ヤナーチェクの土臭さといった民族性は若干希薄ではありますが、独特の語法は明確に眼前に広がっています。これはドイツの美感とでも言うべきか、両曲ともしなやかでいながら決して軽くならず、実に味わい深い出来栄えです。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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