2012年09月03日

ヤンソンス&バイエルン放送響のマーラー:交響曲第7番「夜の歌」


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



国際マーラー協会による新クリティカル・エディションによる演奏。

マーラーの交響曲の中でも「第7」は鬼門だと思う。

第3楽章のスケルツォを中心とする相似形という、いかにもマーラーならではの独特の構成をしているが、この不思議な音型のスケルツォと終楽章の饗宴があまりにも異彩をはなっていることで、全体をまとめるのに難渋するケースが多いのではないかと推察される。

その中でも、本盤はなかなかの健闘をしている佳演と言ってもいいのではないだろうか。

ヤンソンスの指揮は作品全体を俯瞰し、奇抜とさえ言えるこの作品の性格をじつに見事に描ききっていると言えよう。

第1楽章は中庸のテンポでオーソドックスなアプローチを行っているが、終結部でテンポを大幅に落とすなど一筋縄ではいかない。

第2楽章と第4楽章の「夜曲」も、馥郁たる夜の空気を抒情豊かに表現しており、特別なことは何もしていないのに実に感動的だ。

問題の第3楽章は、ヤンソンスならば、もう少しワサビの利いた表現も可能とは思うが、バイエルン放送交響楽団の各プレーヤーの技量の素晴らしさに助けられた面もあり、平板に陥る寸前にとどまった感がある。

終楽章は、下手をすると、にぎにぎしい無内容の演奏に陥りがちであるが、ヤンソンスは、バイエルン放送交響楽団の手綱をしっかり締めて、節度のある演奏を行っている。

やや優等生にすぎるきらいがあり、もう少し踏み外しがあってもいいのではないかと思う面もあるが、空虚な響きに支配されるよりはいいのではないか。

本盤のもう一つの魅力は、SACDマルチチャンネルによる高音質録音。

コンサートホールの響きがかなり忠実に再現されるのは実に素晴らしい。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 21:02コメント(0)トラックバック(0)マーラー | ヤンソンス 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ