2012年09月21日

ケント・ナガノ&バイエルン国立管のブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(1874年第1稿)


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珍しい第1稿版のブルックナー交響曲第4番のCDで、ケント・ナガノがレーベルを変えての2007年(ナガノ56歳)録音盤。

いろいろ評価の仕方もあるだろうが、作品自体は通常改訂版を聴き慣れている筆者には散漫な感じがしたものの、全く改訂版では描かれていないテーマや運びで捨てがたいものがあり、演奏の落ち着き、殊にオーケストラの響きがその「捨てがたさ」を助長しているように思えた。

ナガノのレパートリーでは結構ヘヴィーな作品のウエイトが高く特にブルックナーの指揮には一つの方向性を見出してはいるようである。

初稿による演奏としては、これまで出た中でもトップを争う名演だと思う。

とはいえ、今日演奏される改訂版と比べると、やはり第1稿は纏まりがなく奇異な感じが否めない。

以前、インパルの演奏を聴き、現在普通に聴かれる版とあまりにも違う初稿は、ほとんど別の曲のようで否定的な思いがあった。

しかし、ナガノはバイエルン国立管の落ち着いた深々とした響きを活かして、実に円やかで非常に美しくコクのあるものに仕上げており、聴き応えも十分。

これまでの第1稿の録音は、この版の特長である「原始的な生命力」「荒削りだが先進的」という点に重点が置かれた演奏が多かったが、このナガノ盤は、何より「第1稿そのものの音楽的美しさ」が際立つ見事な名演だ。

その要因の一つは、ベルリン・ドイツ響とは一味違うバイエルン国立管のサウンドの素晴らしさである。

南独らしい明るく暖かい音色、壮麗にブレンドされた見事なオケ・サウンドは、ナガノの薫陶が行き届き、かつての輝かしさを取り戻したようだ。

第1稿の中でも非常に完成度の高い素晴らしい演奏だと思う。

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classicalmusic at 21:18コメント(0)トラックバック(0)ブルックナー  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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