2012年09月23日

アバド&ベルリン・フィルのヤナーチェク:シンフォニエッタ


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ヤナーチェクの《シンフォニエッタ》には、いくつかの優れた録音があり、個人的には1965年のセル&クリーヴランドや1980年のマッケラス&ウィーン・フィルなどが挙げられるが、今では、他にもいくつかが挙げられよう。

アバドにとっては、1968年にロンドン響と吹き込んで以来の1987年の再録音となる、2回目の《シンフォニエッタ》であり、その演奏スタイルは、かなり異なっているが、ベルリン・フィルの高度の機能と緻密なアンサンブルが、最も望ましい形で発揮された好演だ。

細部にわたってきめ細かく作り込んでいた旧録音に対して、当盤では、ロンドン響よりもはるかに重厚なベルリン・フィルの特質を活かしながら、金管群や別働隊を華やかに鳴らし、あえて手綱を引き締めることなく、猛者たちの勢いと流れにまかせて押しまくっているのが興味深い。

ベルリン・フィルの金管をはじめとする豊かな響きと高度な機能性がフルに発揮された彫りの深い表現はすばらしい。

それでいて客観的であり、やや響きに明るさがあるものの、作品の根底を流れる民族的な特質は、かなりよく描かれている。

アバドは、ヤナーチェクの土俗性にスポットを当てていくのではなく、基本的に洗練されたアプローチをとっており、「ベルリン・フィルで、この曲をみたかった」という音楽ファンには、見逃せない演奏が展開されている。

実際には、オーケストラの音色的な特質も表現そのものも、きわめて情熱的で華やかに引き出されており、強烈でさえある。

ただ、イディオマティクな面からみれば、洗練されすぎるといえるかもしれない。

民族色豊かなアンチェル盤とは多少性格は異なるが、アバドの演奏は冒頭のファンファーレにおける金管の威力と立体感をはじめ、作品にみなぎる音のエネルギーと豊かな生命力など、非常にユニークな楽器編成と形式による音楽の特徴を鮮明に表現している。

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classicalmusic at 21:07コメント(0)トラックバック(0)ヤナーチェク | アバド 

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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