2012年10月05日

クライツベルクのワーグナー:序曲&前奏曲集


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音楽評論家の故黒田恭一氏は、数年前の音楽テレビ番組の中で、クライツベルクの将来に大いに期待とのことを言って高く評価していたと記憶するが、本CDは、その理由が十分過ぎるくらいにわかる名盤だと思う。

どの曲も、堂々たるゆったりとしたテンポによる巨匠風の名演で、ワーグナーの音楽の魅力を満喫させてくれる。

「タンホイザー」序曲が特に素晴らしく、これほど深い表現は滅多に聴けるものではない。

まず出だしの管楽器の響きから引き込まれる。

和音のバランスが絶妙である。

一流とは言えないオランダ・フィルからこれほどの音を引き出すのは、よほどの才能であろう。

中間部の微妙な感じもとても良い。

特筆すべきは、後半の盛り上がりである。

弦楽器の下降音階に乗ってクレッシェンドしてくる管楽器には圧倒される。

音量で圧倒するのではなく内面に訴える音づくりはまことに素晴らしく、聴くたびに感動する。

繰り返すが、決して一流とは言えないオランダ・フィルにこれだけの名演奏をさせたクライツベルクの統率力は高く評価されるものである。

クライツベルクが思いがけず若くして世を去ってしまった今、「彼は天才であった」という感を深くする。

ペンタトーンに彼が残した録音は、どれも最高の音質であり、この遺産だけでも有り難いと思わなければいけないであろう。

しかし音よりもなによりも特筆すべきは演奏の素晴らしさ。

こんなに豊かなワーグナーは最近の他の指揮者からは聴く事ができなかった。

名曲の名演奏あっての名録音であり、賛辞を惜しまない。

ほんとうに、出来るだけ多くの人に聴いていただきたいと筆者は思っている。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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