2012年11月21日

ゲルギエフ&ロンドン響のラフマニノフ:交響曲第2番(完全全曲版)(2008 Live)


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いかにもロシア的な抒情に満ち溢れた超名演だ。

ラフマニノフの「第2」は、最近では多くの指揮者が演奏する人気曲として認知されているが、現代風に洗練された演奏が主流となり、ロシア音楽ならではのアクの強い演奏が鳴りをひそめているのが何とも残念な傾向にあると思っていた。

そこに登場したのがゲルギエフの再録音に当たる本盤であり、スヴェトラーノフほどではないものの、ロシア音楽ならではのアクの強さが顕在化しているのが何とも嬉しい限りだ。

第1楽章は、提示部を繰り返しているのに大変驚かされた。

他の指揮者でも、ザンデルリンクの新盤くらいしか見当たらず、非常に稀な例と言えるだろう。

しかしながら、繰り返しによる冗長さはいささかも感じられず、むしろ繰り返しが必然のように思えてくるのは、演奏の素晴らしさの証左と言える。

ロシアの悠久の大地を思わせるようなスケールの大きい重量感や、ロシア風の情感溢れるうねるような演奏が実に感動的だ。

第2楽章は、各局面におけるテンポ設定の巧みさが際立つ。

畳み掛けるような弦楽による重厚な進軍やアッチェレランドの駆使は、我々聴き手の度肝を抜くのに十分な迫力だ。

第3楽章は、旧盤よりもゆったりとしたテンポで、名旋律を歌い抜く。

スヴェトラーノフに比べると、幾分抑制がかかっているように思うが、それでも情緒に溺れることなく、高貴な芸術性を失わない点は、さすがの至芸とも言える。

特に、コーダの意味深さはゲルギエフが一番だ。

終楽章は、華麗なる音の饗宴であるが、それでいて単なる馬鹿騒ぎには陥らず、テンポといい、強弱といい、いずれも申し分なく、決して上滑りしない彫りの深い表現を行っている点を高く評価したい。

終結部の踏みしめるようなティンパニや金管の最強奏や、猛烈なアッチェレランドには、もはや言葉を失うほどの感動を覚えた。

SACDマルチチャンネルによる極上の高音質も本盤の魅力の一つであり、今後録音が予想される「第1」や「第3」への期待を持った聴き手は、決して筆者だけではあるまい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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