2012年12月01日

ルプーのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ:「悲愴」「月光」「ワルトシュタイン」


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ルプーの日本でのデビュー盤(1972年録音)で、リリカルなピアニズムと堅固な構築感をもった新鮮なベートーヴェンとして好評を得た1枚だ。

「千人に一人のリリシスト」とか美音家ピアニストなどと称されているルプーであるが、本盤は、その若き時代に録音したベートーヴェンのピアノ・ソナタの最も有名な3作品を収めている。

さすがに、リリシストと言われるだけあって、ここでも実に抒情的で美しい演奏を行っている。

特に、「悲愴」の第2楽章や「月光」の第1楽章は、出色の美しさと言えるだろう。

それでいて、若き時代故の生命力にも満ち溢れており、「悲愴」や「月光」の終楽章のたたみかけるような力強さは、強靭な打鍵も相まって、圧倒的な迫力を示していると言える。

しかしながら、これら「悲愴」や「月光」よりも、さらにリリシストであるルプーの個性が発揮されているのは、「ワルトシュタイン」と言えるのではないだろうか。

第1楽章など、大抵のピアニストは踏みしめるような重い足取りで演奏するが、ルプーは実に繊細なソフトタッチで演奏し、他のピアニストの重厚な演奏に慣れた耳からすると、物足りなささえ感じるほどだ。

しかしながら、その精緻とも言えるピアニズムの美しさは尋常ではない。

他の箇所も、ゆったりとしたテンポにより決してわめかない演奏を心がけており、「ワルトシュタイン」の過去の名演の中でも、最も優美さを兼ね備えた名演と高く評価したい。

ピアノ曲との相性抜群のSHM−CDによる高音質により、ルプーの紡ぎだす音が一層冴えわたるのも本盤の大きな魅力の一つと言える。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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