2012年12月08日

ルプーのシューベルト:ピアノ・ソナタ第14番・第20番


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



ルプーの若き日の名演である。

作品の奥深くに秘められた抒情を追求してやまないピアニスト、それがルプーだ。

柔らかいタッチと響きは天性の資質によるものだろう。

そんな彼にとって、シューベルトが最も大切なレパートリーのひとつであることは充分に察しがつく。

ここでもまた、ルプーらしい思い入れの激しさが際立つ個性的な音楽を歌い上げている。

ルプーはシューベルトを得意としているが、ベートーヴェンのピアノ・ソナタとは異なった魅力を有するシューベルトのピアノ・ソナタ特有の抒情的な美しさと、リリシストで美音家と称されるルプーの芸風が見事に符合するという点がその理由ではないかと考える。

第20番と第14番のカップリングであるが、イ長調とイ短調のソナタを組み合わせたという点においても、その抜群のセンスの良さを感じさせる。

まず、第20番であるが、これは、シューベルトの最高峰とも称される最後の3つのピアノ・ソナタの中間にあたる至高の傑作。

深みのある作品ではあるが、第21番のような底知れぬ深さを感じさせず、むしろ、シューベルトならではの抒情的な美しい旋律が魅力の作品であり、こうなるとまさにルプーの独壇場。

これ以上は考えられないような優美な名演に仕上がっており、その抒情的な美しさだけをとれば、過去の名演と比較してもトップの座を争う名演と高く評価したい。

他方、第14番は、若きルプーの生命力溢れる力強さが際立った豪演。

第20番で見せた抒情的なアプローチとは全く別人のような力強いアプローチであり、ルプーというピアニストの一筋縄ではいかない多彩な至芸を感じさせてくれる。

SHM−CD化によって、音質がかなりグレードアップした点も高く評価したい。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 20:38コメント(0)トラックバック(0)シューベルト | ルプー 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ