2012年12月12日

バレンボイムのサン=サーンス:交響曲第3番「オルガン」、他


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驚天動地の素晴らしい高音質だ。

ユニバーサルがSACDから撤退して久しいし、最近ではSACDの提唱者であったソニーまでが、Blu-spec-CDでお茶を濁そうという悲しい状況にあり、ネット配信が急速に普及する中で、このままではCDは絶滅に向かって只管突き進んでいくのではないかという危惧を抱いていた。

このような中で、ユニバーサルがSACDの発売を再開したというのは、非常にインパクトのある快挙であると言える。

ハイブリッドではなく、シングルレイヤーによる発売であるというのも、CDをできるだけ鮮明な音質で鑑賞したい心ある真摯な聴き手を大事にするという、メーカーの姿勢がうかがえて大変うれしいことだと思う。

本盤のメインのサン=サーンスの交響曲第3番は、オルガンやピアノが導入される大編成の楽曲だけに、SACD&SHM−CD化による威力は目覚ましい。

第1楽章の第2部や第2楽章第1部のオルガンやピアノとオーケストラの各楽器の分離の良さは、これまでのCDでは聴けなかったような鮮明さだ。

第2楽章第2部のオルガンのド迫力は、音が割れることなく、ずしりとした重心の低い重量感溢れる音が鳴り切っており、終結部の大編成のオーケストラによる最強奏の箇所も、各楽器が見事に分離しているのには正直驚いた。

その他の併録作品も見事な音質であるが、特に、『死の舞踏』のソロ・ヴァイオリンの艶やかな響き方には唖然とした。

さて、肝心の演奏内容であるが、『オルガン付き』は、録音当時まだ33歳だった若き日のバレンボイムならではの果敢な表現意欲に驚かされる渾身の名演と言える。

清浄なアダージョ部分にさえ張り詰めた気迫を感じさせるアプローチは常に緊張感にあふれ、それだけに終楽章で一気に解放される爆発的な高揚が比類がなく、シャルトル大聖堂で別収録されたオルガンの荘厳なサウンドと相まって輝かしい効果を上げている。

シカゴ響の強大なパワーには心底驚かされるが、背景にあるのはやはり当時のバレンボイムならではの劇的なものや壮大なものへの希求の強さにあるとみるべきであろう。

カップリングは、人気曲『バッカナール』と、『ノアの洪水』の前奏曲、『死の舞踏』というもので、こちらはパリ管の色彩豊かな響きが楽しめる内容となっている。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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