2012年12月20日
ショルティ&ロンドン響のバルトーク:管弦楽のための協奏曲
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
驚異的な高音質SACDの登場だ。
SACDから既に撤退していたユニバーサルが、再びSACDのプレスを開始したというのは、ネット配信に押されつつある現状の中で、大朗報とも言うべきであるが、単なるプレス再開に過ぎないのがさすがはユニバーサル。
SACDを発売するに当たって、一般的となっていたハイブリッドではなく、シングルレイヤーを採用したということ、更には、数年前から好評なSHM−CD仕様としたということで、これによって、SACDの性能を余すことなく発揮することになったことが何よりも素晴らしい。
かつて発売されたSACDハイブリッド盤と聴き比べてみたが、その音質の違いは明白。
例えば、本盤の場合、「管弦楽のための協奏曲」の第1楽章冒頭のヴァイオリンやヴィオラによる最弱音がいささかも曖昧模糊に聴こえない。
また、各楽器が見事に分離して、あたかも眼前で演奏しているかのような実在感に満ち溢れているのも、本盤だけに許された優位性と言えるだろう。
「舞踏組曲」や「中国の不思議な役人」組曲に特有のダイナミックレンジの広い雄大なスケールも、本盤に大きく軍配が上がるといえる。
「管弦楽のための協奏曲」は、定評ある名演。
ショルティは作品の性格をしっかりとつかみ、曲の内面を深く掘り下げながら、中身の濃い音楽を作り上げている。
オーケストラも好演だ。
ショルティはこの曲をシカゴ交響楽団と再録音しているが、これはその名演に勝るとも劣らない優れた演奏である。
後年の演奏は、シカゴ交響楽団の名技に任せた角のとれた面もあり、個性的という意味においては、本盤の方をより高く評価したい。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。