2013年01月01日

ヴァント&ベルリン・ドイツ響のベートーヴェン:交響曲第1番、第3番『英雄』、第4番、他


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2010年初めに発売されたヴァント&ベルリン・ドイツ交響楽団のライヴ集成ボックスからの分売である。

ボックス全体のレビューについては、先に記したが、今回、分売された各CDを聴いて、あらためて深い感動を覚えた。

本盤は、そのボックスからベートーヴェンの諸作品を集めたものであるが、いずれ劣らぬ名演だ。

その中でも、「エロイカ」は、これまで発売されていた最新録音が、手兵の北ドイツ放送交響楽団との1989年盤だけに、本盤は、現在発売されている中では、最も後年の録音であり、それだけに、ヴァントの芸術の総決算とも言うべき至高・至純の名演に仕上がっていると言える。

厳格なスコアリーディングに裏打ちされた厳しい造型とやや速めのテンポは健在であるが、随所に見られる豊かなニュアンスはまさに円熟の至芸と言うべきであり、同曲に不可欠の重厚さや剛毅さにもいささかの不足はない。

強烈なダイナミズムに貫かれた圧巻の内容で、こんな雄渾な「エロイカ」は昨今皆無である。

「第1」と「第4」は、後年に手兵の北ドイツ放送交響楽団との超名演があるだけに、やや不利な点があることは否めない事実であるが、例えば「第1」の冒頭の豊かな表情づけや、「第4」の剛柔バランスのとれた音楽の勢いのある前進性など、聴きどころには事欠かず、名演と評価するのにいささかの躊躇もない。

併録の両序曲も、ヴァントならではの透徹した名演。

熱心なヴァント・ファンからは「心身充実していた1990年代前半〜半ばの演奏こそヴァントの真髄がきける」「ベルリン・ドイツ響の力量は北ドイツ放送響以上。ベルリン・フィルはオケのプライド強すぎてヴァントの意図が100%徹底していない。 ミュンヘン・フィルはチェリビダッケの影が付きまとう。今回のベルリン・ドイツ響が最高」とまで噂されていた垂涎のライヴ演奏である。

本盤は、ヴァント&ベルリン・ドイツ交響楽団という、いわば隠れた名コンビによる会心作と高く評価したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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