2012年03月19日
イヴァン・フィッシャー&ブダペスト祝祭管のドヴォルザーク:交響曲第8番&第9番「新世界より」
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かつてフィリップスから発売され、現在は廃盤となっていたSACDの再発売である。
ユニバーサルは、数年前にSACDから撤退したが、最近、再びSACDの発売を開始した。
それは、レコード業界にとっても大変に素晴らしいことだと思うが、このフィッシャー盤が再発売される可能性は、フィリップスレーベル自体が消滅した今となっては、なかなか望むべくもないのかもしれない。
その意味では、チャンネル・クラシックからの再発売は、演奏の水準の高さからしても、快挙と言ってもいいだろう。
いずれも名演だが、特に、高く評価したいのは「第8」の方だ。
冒頭の何という情感の豊かな豊穣さだろう。
フィッシャー&ブラペスト祝祭管弦楽団は、これ以上は求め得ないような流れるような美演を行っている。
第2楽章の変化の著しい場面毎の描き方も実に巧みであり、第3楽章の抒情の豊かさも感動的。
終楽章の速めのテンポによるリズミカルな進行も実に音楽性豊かであり、様々な「第8」の名演中、上位にランキングされる名演と高く評価したい。
「第9」も、音楽性豊かな名演と言えるが、こちらの方は、ライバルの多さもあって、「第8」ほどの高みには達していないように思われる。
とはいえフィッシャー&ブラペスト祝祭管弦楽団のベスト・ディスクの一つであり、「第9」はクリティカル・エディションの使用云々を超えて説得力がある。
かつて聴いたフィリップスのSACDマルチチャンネルは極上の高音質であったが、本盤も優るとも劣らぬ高音質を維持していると言える。
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