2013年01月07日
C・デイヴィス&コンセルトヘボウのベルリオーズ:幻想交響曲
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コリン・ディヴィスはベルリオーズを得意とし、数々の名演を残してきた。
特に、最高傑作と称される幻想交響曲は、何度も録音を繰り返しているが、その中でも、やはり第一に掲げるべき名演は、本盤の1974年盤と言えるのではなかろうか。
何よりも、オーケストラにロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団を起用したのが大きい。
管楽器も弦楽器もいずれも完璧なアンサンブルで、若きディヴィスの指揮についていっており、しかも、この当時にオーケストラに顕著に存在した北ヨーロッパならではのくすんだいぶし銀の音色が、演奏に潤いと深みを与えていることを見過ごしてはならない。
オーケストラが高性能のせいか非常に克明な演奏である。
リズムの硬軟、旋律の歌わせ方、楽器のバランス、そして強弱法など、すべてにわたって思案したあげくの実に丹精な指揮ぶりで、聴いていて、なるほどとデイヴィスに相槌を打ちたいところがたくさんある。
いささか分解的表情を積み上げた感もあるが、終楽章はさすがである。
原典にしたがって、コルネットを活用している点も、ディヴィスのベルリオーズへの傾倒ぶりをあらわしており、本盤は、数々の幻想交響曲の名演の中でも上位に位置づけられる名演と高く評価したい。
そして、この名演の真価を究極の音質で味わうことができるシングルレイヤーのSACDがついに登場した。
SHM−CD化や表面のコーティングなど、音質向上のための最善の努力がなされており、唖然とする超高音質に仕上がっている。
コンセルトへボウ管弦楽団の各管楽器奏者の名技なども完璧に再現されており、弦楽器のつややかな響きも美しさの極み。
眼前で演奏会が行われているような錯覚に陥るほどの臨場感溢れる極上の音質に仕上がっている。
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