2013年01月15日
ベルマン&ジュリーニのリスト:ピアノ協奏曲第1番、第2番
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リスト弾きのベルマンの面目躍如たる素晴らしい名演だ。
ベルマンは抜群のテクニックでもって豪壮かつ華麗な演奏を繰り広げており、技巧的な面だけでなく繊細さも持ち合わせ素晴らしい仕上がり。
特に、ピアノ協奏曲については、シフラなどの名演と並んで最上位にランクされる名演と言える。
リストのピアノ協奏曲は形式も独特で、演奏にも超絶的な技巧が要求され、纏めるのが非常に難しい作品とされている。
ベルマンは、超絶的な技量は当然のこととして、表情がめまぐるしく変化する各楽章を非常に巧みに描き分けている。
それでいて、各楽章がバラバラになることを避け、全体の造形にも十分に配慮していると言える。
もちろん、全体の確固たる造型美には、指揮者のジュリーニの貢献も大きいと言わざるを得ない。
イタリア・オペラだけではなく、ドイツ音楽をも得意とした巨匠は、ここでも全体の造型を意識した演奏を行っており、第1番の第2楽章など、抒情的な箇所の歌い上げも、さすがはジュリーニとも言うべき歌謡性が豊かである。
ウィーン交響楽団はそれほど色彩感が無いオケだが、ジュリーニは格調高く引き締めて最良のサポートで聴かせる。
併録の「巡礼の年」は、ベルマンの独壇場だ。
リストの標題音楽の傑作を、類稀なる技量をベースとして、実に巧みに各楽曲を情感豊かに描き出していく。
本盤は、「巡礼の年」の有名曲のみが収められているが、あの長大な「巡礼の年」全体を聴くための準備としては、格好の選曲であると考える。
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