2013年01月24日

ラトル&バーミンガム市響のハイドン:交響曲第60番、第70番、第90番


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「古典派」に慎重な態度で取り組み始めたラトルの姿を伝える1枚。

ラトルとハイドンの交響曲との相性は抜群だ。

現在でもモーツァルトよりもハイドンのほうに適性を示すラトルだが、この録音からもその資質は如実にうかがえる。

数年前に発売された、ベルリン・フィルと組んで録音した第88〜92番のCDも名演であったが、本盤も素晴らしい名演である。

ラトルは、ベルリン・フィルとの名演でもそうであったが、現代楽器に古楽器的な奏法をさせている。

そうすることによって、全体として非常にきびきびした軽快な装いを示すことになる。

その上で、ラトルは、極端とも言えるようなテンポの変化や音の強弱を付すことによって、かつてのハイドンの交響曲でも主流であった重厚な演奏とは一線を画し、非常にリズミカルな21世紀の新しいハイドン像を創造した点が素晴らしい。

古楽器奏法やピリオド楽器を活用したハイドンの交響曲の演奏ならば、近年ではいくらでもあるが、ラトルの演奏は、前述のように、テンポや強弱の変化に極端とも言えるような濃厚な味付けを施すことによって、学者の研究素材のレベルではなく、一流の芸術作品に高めている点が、他の指揮者とは大きく異なる長所だと考える。

本盤は、カップリングのセンスも見事。

途中にチューニングをし直す場面が入ったり(第60番)、終わったと見せかけては次に続いたり(第90番)、そんな突拍子もないユーモアを含む曲を取り上げているのがラトルらしいところ。

それぞれにユーモアの仕掛けのある交響曲を、演出豊かに描き出していく点は、若き日にも既に才能が全開であったラトルの前途洋々たる将来性を感じさせる。

HQCD化によって、音場がより豊かになった点も高く評価できる。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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