2013年01月10日

アシュケナージのモーツァルト:ピアノ協奏曲第17番、第20番


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アシュケナージの弾き振りによる久々のピアノ協奏曲で、気心知れた音楽仲間、パドヴァ管弦楽団との成熟を極めたモーツァルト。

アシュケナージのピアノや指揮については、評論家によっては没個性的だとして貶す者が少なからずいるのは承知している。

筆者としては、そうした意見に全面的に賛同するものではないが、しかし、そうした個性を殺した演奏が、楽曲によっては逆にプラスに働くことがあることも十分に留意すべきであろう。

そのプラス面に働いた好例が、本CDに収められたモーツァルトのピアノ協奏曲だと思われる。

両曲の演奏のどの部分をとっても、嫌みがない美しさ、高貴さを漂わせており、モーツァルトの音楽の魅力がダイレクトに伝わってくる。

確かに、アシュケナージならではの解釈というのはあまり見当たらないように思うが、これだけ楽曲の魅力を堪能させてくれれば文句は言えまい。

アシュケナージ曰く、「素晴らしい室内オーケストラがある。本当に彼らは音楽を心から楽しみ、感じて演奏をするオーケストラなんだ。演奏中に笑顔でコンタクトがとれる。互いに理解しあえ、団員全員とコミュニケートできるんだ。本当に素晴らしい!!」

アシュケナージが個々の団員を褒め上げることや、オーケストラを賛美することはよくあることだが、ここまで感情をむき出しにしてオーケストラに対する思いを伝えていることは稀とも言える。

室内オーケストラだけあって、大編成のオーケストラのようなパワーで聴衆を圧倒するということはできないが、今回モーツァルトの協奏曲の演奏には欠かせない繊細なニュアンス付けは、モーツァルトの様々な表情を表現するための考え抜かれたデュナーミク、アゴーギクによって表現、線の細い音では表現しきれないモーツァルトの純粋な世界を、アシュケナージ独特のタッチで表現されている。

基本的に演奏会の模様を収録していることもあり、特にニ短調協奏曲のカデンツァでは、その場で即興演奏されているアシュケナージ版カデンツァを聴くことが出来ることなどもライヴ収録ならではと言える。

SACDマルチによる高音質録音も、本CDの価値に華を添えている。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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