2013年01月12日

C・デイヴィスのヴェルディ:レクイエム(ヒコックス追悼演奏会)


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この2009年1月の演奏会は、前年2008年11月23日に急逝したリチャード・ヒコックスの思い出に捧げられたものである。

1976年にロンドン交響合唱団の音楽監督に就任したヒコックス(1948−2008)は、1991年にそのポストを離れた後も名誉指揮者、さらにはプレジデントを任じられ、1985年には客演副指揮者に迎えられるなどロンドン交響楽団ともゆかりの深かったことで知られている。

ヒコックスは、1995年には彼らとヴェルディのレクイエムをシャンドス・レーベルにレコーディングしており、ファンファーレ誌やデイリー・テレグラフ誌から最大級の評価を獲得していた。

こうした背景もあってのことであろう、ここでのオケ、合唱は共に特別な共感を寄せて演奏に臨んでいるであろうことは想像に難くないが、それはヒコックスの師であるデイヴィスとしてもやはり同じはず。

デイヴィスのヒコックスへの深い愛情を示す壮麗にして厳粛な名演である。

ヴェルディのレクイエムは、3大レクイエムの中でも規模が最も大きく、それ故に、演奏によってはどうしても圧倒的な迫力とか、オペラ的な性格が全面に出る傾向があるが、デイヴィスは、そうした劇的な面を極力抑え、同曲のいわゆる「レクイエム」という側面にできるだけ焦点を当てた演奏を繰り広げている点を高く評価したい。

ロンドン交響合唱団の合唱も見事であり、指揮者、オーケストラともども一体となって、ヒコックスへの哀悼の念を捧げている点が深く感動を誘う。

1991年のバイエルン放送響とのセッション録音をはじめ、その長いキャリアとほぼ同じ期間に本作を取り上げ続けてきた経験より得た、力みのないひたすら自然な流れ。

80歳を越えたデイヴィスの音楽に内在する高潔な志と無我の境地には強く打たれるものがあるというべきだろう。

SACDマルチチャンネルも、ヴェルディのレクイエムには最高の録音方式であり、この名演を一層引き立てる結果となっている。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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