2013年01月21日
ラン・ラン、レーピン、マイスキーのチャイコフスキー&ラフマニノフ:ピアノ三重奏曲
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マイスキー、レーピンには共にこのチャイコフスキー:ピアノ三重奏曲の過去録音盤(勿論各々別演奏)があり前者は1998年アルゲリッチ、クレーメルという凄いメンバー共演でのライヴ、後者はベレゾフスキー、ヤブロンスキー共演の1997年の録音であった。
さて、本盤は2009年マイスキー、レーピンがラン・ラン(録音当時推定27歳)と共演した話題のスター級演奏者による演奏盤である。
ラン・ラン、レーピン、マイスキーは、いずれも、それぞれの楽器演奏者の中でもトップを争う個性派であるが、本盤は、初顔合わせとは言えないくらい息のあった演奏を行っている。
ラン・ラン初の室内楽録音ということもあり、アンサンブルの土台を築いているのはマイスキーだ。
でも彼は特に引っ張ることなく、残る2人が自在に動き、持ち味を十分発揮できるように取りなしている。
チャイコフスキーもラフマニノフも、情感溢れる曲であり、曲想も目まぐるしく変化するが、相手に合わせようという安全運転の箇所はいささかも見られず、むしろ、三者が、それぞれの思いのたけを全力でぶつけ合うような激しさがある。
したがって、例えば、チャイコフスキーの第2楽章の終結部など、聴き手のドキモを抜くのに十分な迫力であるが、それでいて決して気品や美しさを失わないのは、三者の音楽性の高さの証左と言えるだろう。
特にラン・ランの瑞々しい音色は印象的で、レーピンも慎ましやか。
ロマンティックなチャイコフスキー節を堪能したい人には第一に推せる演奏と言えよう。
このトリオでの、さらなる新録音を大いに期待したい。
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