2013年01月16日
ラトル&バーミンガム市響のシベリウス:交響曲第2番、第3番
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
ラトルが1985年3月にフィルハーモニア管と初来日を果たしたときのメインの曲目(来日公演を耳にされ、感慨深い思い出を持つ人もいらっしゃるのでは)。
シベリウスはラトルにとって重要なレパートリーで、2009/10のシーズンでもBPOと全交響曲を演奏。
1980年から手塩にかけたCBSOとのレコーディングでも、1984-86年に完成させたシベリウス交響曲全集は、初期の傑作と呼ぶにふさわしい出来栄えで、第2番、第3番も競合盤ひしめく中で独自の価値を誇る名演である。
ラトルは、他のイギリス出身の指揮者と同様に、若き時代にはシベリウスを得意のレパートリーとしていた。
当時の手兵のバーミンガム市交響楽団と全集を録音するとともに、フィルハーモニア管弦楽団との交響曲第5番や、昨年テスタメントから発売されたイダ・ヘンデルと組んだヴァイオリン協奏曲など、録音の点数も相当数存在している。
本盤は、そうした交響曲全集からの1枚であるが、いかにも新進気鋭の指揮者らしい快演と高く評価したい。
いわゆる北欧の雰囲気を彷彿とさせる演奏というよりも、むしろ勢いに溢れた力強い演奏といった表現が相応しいと思うが、シベリウスの個性が全開になる前の、他の国民楽派の作曲家の影響が強く見られる作品であるだけに、こうしたラトルのアプローチも、いささかの違和感を感じさせない。
前述のように、勢いに溢れたと表現したが、だからといって、繊細な抒情的表現にも不足はない。
ラトルは、最近ではシベリウスをほとんど演奏していないように思うが、BPO退任間際に2度目の全集を完成した。
これも一聴に値するので、余裕のある方は聴いてみてほしい。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。