2013年08月05日

キーシン&デイヴィスのベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集


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若きキーシンの最近の円熟ぶりを感じさせるベートーヴェンだ。

演奏全体から受ける印象は、デイヴィス指揮のロンドン交響楽団ともども、馥郁たる柔和なものである。

抒情的な楽章でのゆったりとしたテンポ設定は、決してもたれるようなこともなく、実に内容豊かで聴き手を感動に誘う。

緩徐楽章など、静けささえ感じるほどだ。

では、軟弱なだけの演奏かと言うとそうではなく、ここぞという時のダイナミックにして威風堂々たる重厚な表現は、いかにもベートーヴェンの協奏曲ならではの、獅子の威厳を感じさせる。

いかにもベートーヴェンの音楽に相応しく、自信に満ち溢れた堂々たるアプローチが聴かれるのが素晴らしい。

両端楽章での打鍵の力強さも特筆すべきであり、巨匠への道を一歩一歩着実に歩み続けるキーシンの前途洋々たる未来を大いに予見させてくれる。

このような絶妙なバランスの剛柔併せ持つ名演を成し遂げた点にこそ、キーシンの近年の進境著しさが窺われる。

さすがに「皇帝」は素晴らしく、キーシンの解釈は、決して聴き手を驚かせるような個性的なものではないが、「皇帝」の魅力を心ゆくまで満喫させてくれるオーソドックスなアプローチが信条と言えるだろう。

どこをとっても薄味な箇所はなく、ベートーヴェンのピアノ協奏曲の最高峰ならではの堂々とした重厚な演奏を成し遂げているのも素晴らしい。

そして、今や押しも押されぬ巨匠の風格を兼ね備えたデイヴィスの好サポートも、ロンドン交響楽団ともども見事であり、ベートーヴェンの音楽の美しさをダイレクトに伝えてくれる点はさすがと言うべきであろう。

また、キーシンの奏でるピアノが実に鮮明に再現されている点は、大いに歓迎したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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