2022年05月30日

フランスの中堅ピアニスト、エレーヌ・グリモー💞キャリア初期にDENONに残したロペス=コボスとのラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番/ラヴェル:ピアノ協奏曲🎵


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充実の活動を続けるフランスの中堅ピアニスト、エレーヌ・グリモーが、そのキャリアの初めにDENONに残した協奏曲集。

グリモーのレパートリーは、当初から出身地のフランスもの(たとえばラヴェルなど)の枠を超えて、ドイツ(シューマン、ブラームス)、ロシア(ラフマニノフ)などの演目を積極的にとりあげ、コスモポリタニズムを目指してきた。

その後、所属レーベルが代わり、新盤が出たので、旧盤扱いながら、天才ピアニストとして登場し自身のピアニズムを模索していく過程を知る意味で採り上げた次第である。

詩情溢れるラフマニノフと切れ味の良いラヴェル、若きグリモーの才気が横溢する協奏曲集である。

若さよりもむしろ内向的で音楽そのものを優先する演奏姿勢が、その後の彼女の活躍を約束するかのようだ。

グリモーは超絶的な技巧を全面に打ち出すピアニストではない。

もちろん、高度な技量は持ち合わせているのだろうが、むしろ、女流ピアニストならではの繊細さとか、フランス人のピアニストならではの瀟洒なエスプリに満ち溢れているだとか、高貴な優美さと言った表現がふさわしいピアニストであると考えている。

本盤は、グリモーの23歳の時の録音で、現在のグリモーのような円熟からはほど遠いとは思う。

しかしながら若さ故の勢いで演奏するのではなく、前述のようなグリモーならではの個性の萌芽が垣間見られるのが素晴らしいと思う。

後年の再録音盤(ラヴェルはジンマン&ボルチモア響、ラフマニノフはアシュケナージ&フィルハーモニア管)も所持しているが未だに何故か当盤の方を手に取ってしまう。

確かに当盤では「途上まだしも」の感は否めないが、多少の瑕疵を理由に捨て置くにはあまりに惜しいのではないか。

ソツ無く御行儀の良い演奏もそれなりに良いとは思うが、許容範囲のキズであれば少々荒削りであっても清々しくてイキのいい演奏を筆者は好む。

見方をかえて、卓抜なテクニックはどこから聴いても驚くばかりだが、この煌くような感性は「若手」という一般的な属性ではなく、もっと別の名状しがたい才能を直観させる。

共演者と程良い距離感を保ちながら、自身の感性を自然体で表現している2曲の協奏曲でそれはよく感知できるような気がする。

ロペス=コボスの指揮は、音質によるのかもしれないが、グリモーのピアノとは正反対の荒削りで激しいものである。

しかし、このアンバランスさが、かえってグリモーの演奏の性格を浮き彫りにするのに大きく貢献しているという点については、特筆すべきであろう。

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classicalmusic at 21:17コメント(0)ラフマニノフ | グリモー 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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