2013年02月09日
カラヤン & ベルリン・フィル ライヴ・イン・東京1977 ベートーヴェン:交響曲第4番&第7番
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両曲ともに、カラヤン&ベルリン・フィルの全盛期ならではの素晴らしい名演と高く評価したい。
まずは、「第4」であるが、リチャード・オズボーンによる偉大な伝記を紐解くと、カラヤンはこの「第4」の指揮に相当てこずったとの記述がある。
確かに、遺されたスタジオ録音を聴く限りにおいては、凡演ではないものの、どこか食い足りないというか、カラヤンならばもう一段上の演奏ができるのではないかと思ったりしたものである。
しかしながら、先般発売された1988年の東京文化会館でのラストコンサート盤が素晴らしい名演であったこともあり、カラヤンも最晩年に至って漸く理想の「第4」の演奏を実現できたのではないか。
そういう観点から、1988年盤こそがカラヤンの「第4」の決定盤と考えていた。
しかしながら、本盤の登場によって、トップの座は完全に入れ替わり、本盤を持ってカラヤンの「第4」の最高演奏の座を獲得したと言えるのではないかと考える。
やや速めのテンポをとってはいるが、ダイナミックレンジの幅広さや抒情豊かな箇所の情感溢れる歌い方など、いい意味でのバランスのとれた至高の演奏に仕上がっている。
「第7」は、ほぼ同時期にベルリンでのライヴ盤(パレクサレーベル)が既に発売されており、本盤はそれに次ぐ名演と評価したい。
冒頭のオーボエのミスは残念であるが、それ以後はカラヤンサウンド満載。
カラヤンの流麗な指揮と、ベルリン・フィルの凄まじいまでの重量感溢れる合奏が、最高のコラボーレーションを見せ、終結部の猛烈なアッチェレランドなど、凄まじいまでの迫力を示している。
両曲ともに、音質は普門館でのライヴ録音とは思えないような鮮明さだ。
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