2013年02月19日

スーク・トリオのベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番<大公> (1975)


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ベートーヴェンのピアノ三重奏曲第7番「大公」は、ベートーヴェンのピアノ三重奏曲中の最高傑作であるだけではなく、古今東西のピアノ三重奏曲中の帝王とも言うべき至高・至純の名作である。

その後、このような形式により、様々な作曲家が作曲に挑んだが、チャイコフスキーやラフマニノフなどの一部の傑作はあるものの、内容の深さなどを加味すれば、未だにこの名作を凌ぐものは現れていないと言える。

これだけの名作だけに、これまで数多くの演奏・録音がなされ、名演も数多く残されてきたが、そのような中で、本盤の存在意義は何か。

それは、チェコ出身の名室内楽奏者による息の合った、自然体の絶妙のアンサンブルということになるのではなかろうか。

スーク・トリオにはピアノがハーラに代わってからの新録音があるが、これはパネンカ時代の2度目の録音である。

ハーラが加わってからのアンサンブルは三者一体となった緊密さの魅力が増したが、ここにはそれと異なった三者三様の持ち味が発揮され、コントラストの妙味ともいうべき魅力がある。

いずれ劣らぬ名演といえ、新盤が登場した今も、この演奏がもつ価値はいささかも失われていない。

ピアノのパネンカも、ヴァイオリンのスークも、チェロのフッフロも、いずれもチェコが誇る名奏者ではあるが、必ずしも個性的なアプローチや卓越した技巧を売りにする奏者ではない。

むしろ、情感豊かな温かみを感じさせるアプローチを旨とする奏者であり、こうした三者が奏でたピアノ三重奏曲は、まさに、熟成したワインのような味わいのある大人の名演に仕上がっていると言える。

同曲に、怒れる獅子のような力強さを指向する聴き手にはいささか物足りなさを感じさせるきらいがないわけではないが、ベートーヴェンを単なる威圧の対象にしていない点は、高く評価してもいいのではないかと考える。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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