2013年02月22日

テンシュテット&ウィーン・フィルのベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」、マーラー:交響曲第10番よりアダージョ(1982年ライヴ)


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テンシュテットは、ベルリン・フィルとの相性は抜群であったが、他方、ウィーン・フィルとの関係は最悪だったと言われる。

同じマーラー指揮者であるバーンスタインが、ウィーン・フィルとの相性が良く、ベルリン・フィルとは良くなかったというのと対照的である。

バーンスタインは、ベルリン・フィルとマーラーの「第9」の一期一会の熱演(名演と言うには躊躇している)を遺したが、同じように、テンシュテットが、マーラーの「第10」の一期一会の熱演(こちらは超名演)を遺したというのは大変興味深い。

本盤を聴いて思うのは、やはりテンシュテットは生粋のマーラー指揮者だということ。

ウィーン・フィルも、おそらくはその点はテンシュテットに一目置いていて、マーラーの「第10」では、テンシュテットに必死についていっているのがよくわかる。

アダージョだけで29分というのは、かのシノーポリの怪演と同様のテンポの遅さであるが、演奏の性格は正反対。

テンシュテットの内なるパッションの爆発は凄まじく、ウィーン・フィルの鉄壁のアンサンブルにも乱れが生じているほどの劇的な爆演だ。

これは、指揮者とオーケストラの極度の緊張感が生み出した奇跡的な超名演であり、おそらくは、マーラーの「第10」の中でも最高レベルの超名演と高く評価したい。

これに対して、ベートーヴェンの「エロイカ」。

これは、ウィーン・フィルのテンシュテットへの不満がありありで「マーラーでは譲歩しても、ベートーヴェンは俺たちの音楽。お前の言いなりにはならないよ」とばかり、テンシュテットの熱い指揮に対して、ウィーン・フィルの冷めた演奏が際立つ。

第2楽章など、ベートーヴェンと言うよりはマーラーの葬送行進曲のようであるが、ウィーン・フィルの嫌々ながらの演奏が、余計にそうした演奏の性格を際立たせている。

これは、マーラーの「第10」とは異なり、一期一会の出会いがマイナスの方に出た演奏と言えるだろう。

もちろん、一期一会の記録としての価値は高いとは思うが。

録音はいずれも超優秀だ。

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classicalmusic at 22:21コメント(0)トラックバック(0)テンシュテット  

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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