2012年07月30日
テンシュテット&ロンドン・フィルのマーラー:交響曲第7番「夜の歌」/モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」(1980, 1985)
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テンシュテットは明確なポリシーを持ち、決して妥協をしなかったそうだ。
だから特にウィーン・フィルや北ドイツ放送響に嫌われた。
世界中のオケや関係者から警戒された。
悲しいことだ。
ただ世界中でロンドン・フィルとベルリン・フィルだけが、テンシュテットのポリシーと情熱を受け入れた。
オケが指揮者を信頼し、全身全霊をかけて音楽に没入する記録はそれほど多くない。
テンシュテットとロンドン・フィルにはそれがある。
両者の音楽は技術的なものを超えて圧倒的な説得力持つものが多い。
マーラーはスタジオ録音にはない燃焼度の高さがこの演奏の売りである。
かなり切迫した表現であり、テンシュテット特有の振幅の大きい見事な演奏である。
ロンドン・フィルも、まさに人生がこの演奏にかかっているかのようなのめりこみよう。
アンダンテも非常に艶めかしい。
リュートの音が明瞭に聴こえるなど、総じて打楽器系統は非常にクリアに録られており、かなり近接マイクのようである。
ロイヤルアルバートホールとかロイヤルフェスティバルホールとかだとこういう風には響かないはずである。
つまり、間接音控えめの、インパクトのある録音で、1980年のライヴということを考えれば、相当の高水準と考えて良いと思う。
「ジュピター」は北ドイツ放送響との好演もあったが、こちらも良い。
こちらは、会場がロイヤルアルバートホールでマスの響きで、間接音が豊かである。
やはり、テンシュテットはマーラー指揮者だ。
バーンスタインとはまた異なる燃焼系である。
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