2013年04月03日
ヤンソンス&コンセルトヘボウの:ムソルグスキー:展覧会の絵(ラヴェル編)
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ヤンソンスの進境の著しさをあらわす素晴らしい名演である。
本演奏は、何か特別に個性的な解釈で聴き手を驚かすような性格のものではない。
中庸のテンポでオーケストラを無理なく鳴らし、ラヴェルの華麗なオーケストレーションを鮮明に再現しようというオーソドックスなアプローチだ。
それでいて、各組曲の描き分けは完璧。
随所に出現するプロムナードについての変化の付け方は、円熟の至芸に達しているとも言える。
「キエフの大門」の終結部における盛り上がりは、圧倒的な迫力だ。
ヤンソンスの統率の下、手兵のコンセルトへボウ管弦楽団も最高のパフォーマンスを示していると言える。
金管楽器も木管楽器も実に巧く、弦楽器の北ヨーロッパならではのくすんだ音色も魅力的だ。
シャイーの時代に、コンセルトへボウ管弦楽団ならではの伝統の音色が失われたと言われたが、ヤンソンスの時代になって、幾分復活したのではないだろうか。
録音も素晴らしく、コンセルトヘボウ管弦楽団の魅力を満喫出来る素晴らしいCDだ。
SACDマルチチャンネルは、鮮明さと臨場感において、向かう敵はない存在であり、『展覧会の絵』のような作品を再現する際においては、理想の媒体であると言えよう。
『展覧会の絵』のみしか収録されていないという点もあるが、値段も安く、コストパフォーマンス的にも素晴らしいCDだ。
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