2013年04月12日
ケーゲル&ライプツィヒ放送響のモーツァルト:ピアノ協奏曲第22番(ハイドシェック)、交響曲第40番
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ハイドシェックとケーゲル、一見水と油のように思われるかもしれないが、経験豊富なケーゲルゆえに上品で的を得た伴奏振りで奇才ハイドシェックをサポートしている。
ハイドシェックの個性豊かな表現にぴったり寄り添うさまは、暴君ケーゲルのもうひとつの特徴でもある。
ハイドシェックの演奏は個性的というか癖があるので、筆者もハイドシェックの演奏全てが好きという訳ではないが、この第22番は素晴らしいと思う。
モノーラルなのが残念だが、ピアノの音は綺麗で、所々で夢心地にさせられる。
ハイドシェックのモーツァルトのピアノ協奏曲では、ヴァンデルノート指揮の第23番と共に筆者の愛聴盤である。
第40番はPILZ盤より、ずっと年代の新しい演奏で別人のような仕上がりのよさを見せている。
筆者もさまざまな第40番を聴きあさったが、それらの中にあって、このケーゲル盤も耳にする価値の十分ある1枚と言える。
基本的にはクールで、音のタッチは冷たいが、その中に一本キリリと通った意思の強さに襟を正されるような重みがある。
テンポは普通かやや速めで、切り詰められたオケを自在に操り、研ぎ澄まされた演奏を聴かせる。
特にメヌエットの独創的解釈は故ヴァントと並ぶもので、ケーゲルが自殺を思いとどまり、今なお健在ならばと悔恨を新たにさせられる。
モーツァルトの音楽の即興性とか微笑みとかを期待する向きには薦められないかもしれないが、他では聴けない独特の味わいがあるのは確か。
是非一聴を薦めたい。
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