2013年04月14日
ヤンソンス&コンセルトヘボウのシベリウス:交響曲第2番
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このオランダの名門オーケストラとシベリウスの組合せの録音は、ほとんどないと言ってもいいくらいだ(1960年代にジョージ・セルとの録音があったぐらいか)。
理由は歴代の音楽監督(メンゲルベルク、ベイヌム、ヨッフム、ハイティンク、シャイー)がシベリウスを得意とする指揮者ではなかったということも関係しているように思える。
ハイティンク時代に客演し、しばしばこのオーケストラと録音したコリン・デイヴィスはシベリウスを得意とするが、録音はボストン交響楽団と行った。
これについては、コンセルトヘボウ管弦楽団とシベリウスの相性の問題もあったものだと推測できる。
当盤の演奏について一言で言うと、あたたかく春の到来を告げるような伸びやかで平和なシベリウスで、春にぴったりの音楽のような気がする。
北欧の指揮者と北欧のオーケストラの演奏のように、ひんやりとした感触とか贅肉をそぎ落とした厳しさのようなものは皆無と言っていいくらいで、要はシベリウスらしくない演奏と言えるだろう。
それでも、この第2番の演奏は魅力的だ。
コンセルトヘボウ管弦楽団特有の暖色系の音色の弦楽器群や木管楽器のカラフルなソロが耳に心地が良い。
全4楽章を通して耳のご馳走が続くが、特に第1楽章では、その魅力を満喫でき、まさにシベリウスの「田園交響曲」と呼ばれるこの作品に相応しい。
フィナーレにおいては、開放感にあふれた胸のふくらむような楽想にぴったりの演奏で、たっぷりと思う存分に有名な第1主題を歌わせる。
その後のクライマックスまでの劇的な展開、高揚感も素晴らしいとしか言いようがなく、終結部の第1主題の動機は実演で聴いたら鳥肌ものだろう。
世界屈指の音響を誇るコンセルトヘボウ・ホールの響きを生かした録音も素晴らしい。
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