2013年04月19日

小澤&サンフランシスコ響のチャイコフスキー/プロコフィエフ/ベルリオーズ:『ロメオとジュリエット』3景


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



若き小澤の会心作だ。

先ずは、『ロメオとジュリエット』について作曲された傑作を3曲ラインナップしたカップリングが素晴らしいが、ライナーノーツの解説によると、これは小澤自身の提案によるものということであり、小澤の抜群のセンスの良さを大いに感じることができる。

チャイコフスキー、プロコフィエフ、ベルリオーズという、いずれも小澤が最も得意とした作曲家の手による作品であり、これらをDGデビュー第1弾にラインナップした点にも、小澤の並々ならない意欲が感じられる。

後年にも再録音を行った楽曲が揃っており、円熟という意味では後年の録音の方をより上位に置くべきであるが、本盤には、若き日の小澤ならではの生命力溢れる力強さが漲っており、作品の核心に切れ味鋭く踏み込んでいく燃焼度の高さにおいては、本盤の方を採るべきであろう。

例えば、チャイコフスキーでは、あたかもライヴ録音を彷彿とさせるような、思い切った緩急自在のテンポ設定や幅広いダイナミックレンジを駆使しており、トゥッティにおける金管楽器の最強奏や雷鳴のようなティンパニ(特に終結部が圧巻の凄まじさ)は迫力満点であるが、楽曲全体の造型がいささかも弛緩することがないのは、驚異の至芸と言える。

プロコフィエフでは、後年の録音よりも、やや速めのテンポでドラマティックに曲想を巧みに描き出していく。

特に、切れ味鋭いリズム感は圧巻の凄まじさであり、その畳み掛けていくような緊迫感は、若き小澤だけが醸成し得た稀有の音楽性の賜物と言える。

ベルリオーズでは、一転して情感豊かな美しさが際立っており、小澤の表現力の幅の広さを認識させてくれる。

サンフランシスコ交響楽団も若き小澤の下、最高のパフォーマンスを示していると言える。

SHM−CD化によって、音質に鮮明さと強靭さを増した点も高く評価したい。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 23:54コメント(0)トラックバック(0)小澤 征爾  

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ