2013年05月07日

アルゲリッチ コンセルトヘボウ・ライヴ(1978〜79)


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凄い演奏だ。

アルゲリッチはスタジオ録音の時でさえ、自由奔放でスリル満点の豪演を展開するのが常であるが、ライヴ録音においてはとてもその比ではない。

まして、本盤に収められた録音は今から30年以上も前の若き日のアルゲリッチのコンサートのライヴであり、切れば血が出てくるような灼熱のように燃え上がる生命力に満ち溢れた壮絶な豪演を堪能することが可能だ。

いずれもアルゲリッチが得意とする楽曲で構成されているが、特にラヴェルの2曲は、他のいかなるピアニストによる名演に冠絶する至高の超名演と高く評価したい。

両曲ともに、華麗にして繊細なラヴェルのピアノ曲の縮図のような楽曲であり、弾きこなすには卓越した技量と表現力が必要だ。

アルゲリッチは、人間離れした超絶的な技量をベースとしつつ、変幻自在のテンポ設定や思い切ったアッチェレランド、リタルダンドを駆使している。

強靭な打鍵から繊細な抒情に至るまで、表現の幅は桁外れに広く、まさに圧倒的な音のドラマの構築に成功している。

これだけ自由奔放でドラマティックな演奏を行っているにもかかわらず、全体の造型はいささかも弛緩することはなく、それでいてスケールの雄渾さを失わないのは、アルゲリッチだけに可能な圧巻の至芸であろう。

シューマンの幻想小曲集は、ラヴェルと異なり他のピアニストの名演を凌駕するとまではさすがに言えないが、同曲の演奏における情感に満ち溢れた詩情の豊かさは至純の美しさを誇っていると言えるところである。

また、構成する各曲の描き分けも実に巧みに行っており、アルゲリッチの卓越した表現力の幅の広さを感じることが可能だ。

本盤の録音については、1970年代後半のライヴ録音であるが、リマスタリングによってある程度は満足できる音質であった。

ところが、今般のSACD化によって、最新録音にも匹敵するような鮮明な超高音質に生まれ変わった。

クラシック音楽業界が不況にある中で、EMIが果敢にSACD化を進めていることを心から讃えるとともに、アルゲリッチによる歴史的な超名演を望み得る最高の音質で味わうことができることを大いに歓迎したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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